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1 生まれて初めての下宿が事故物件だった

221 :事故物件:2010/06/19(土) 20:32:06 ID:MXj89pA3k
学生時代の話
大学に入学して、生まれて初めて一人暮らしすることになったんだけど、
その生まれて初めての下宿が事故物件だった
そこで変なことが1回だけあったんで書くわ

もともと事故物件ですって説明は不動産屋から受けてた。前の住人が部屋で自殺してた
これは住む人にちゃんと伝えないといけないらしい
そういう決まりもそのとき初めて知った
自分はそういうの気にしなかったので、駅にも大学にも近いのにこの値段はラッキーって思ってた
親に負担かけたくなかったし

3月末に引っ越して、そこから怒涛の入学式、履修登録、サークル、
初めて親元離れて毎日がめっちゃ忙しくなって、事故物件てことすら忘れて暮らしてた

ゴールデンウイークに入ってすぐの、ある晩だった
(なんで時期まで憶えてるのかっていうと、連休が明けるのを待って不動産屋に聞きに行った記憶があるから)
寝苦しくて目が覚めた
頭というか全身が熱っぽかった。なんかわからんけどめっちゃしんどかった
顔も脂汗?みたいなのでベタベタだったんで、
よろよろ洗面所に向かった

洗面所のあの、水ためるところに手を差し出した瞬間
両手が血まみれになった。
えっ怪我した?!て一気に目が覚めた。
そしたら、もう血は消えてなーんにもないんだ。
よく手を見てみたけど、どこも切ってない
でも洗面所に血の匂いが漂ってるんだよ。そこでここが事故物件だってこと思い出した
続きます

222 :221つづき:2010/06/19(土) 20:33:16 ID:MXj89pA3k
次の日不動産屋に行った
表向きは、事故物件の詳細知りたいってだけ伝えて、昨夜のことは黙ってた
だけどゴールデンウイークで担当者が不在とか言われたんで戻ってきた
洗面所にはまだ血の匂いが薄っすら残ってた。でもあの、両手が血まみれになるビジョン?幻覚?が見えることは、それっきりなかった

でさっき言った通り連休明けに不動産屋にもう一回行って、自殺した前の住人の詳細を聞いた
自殺したのは中年の男性で、あの洗面所で手首切ってた。予想通りだったんで驚かなかったけど
卒業までその部屋に住んでたけどそれ以上は何にも起きなかった
偶然あの夜だけ波長が合ったっていうのかな

224 :221です:2010/06/19(土) 20:54:03 ID:MXj89pA3k
>>223
引っ越しがめんおdくさかったのと、やっぱり家賃安かったから。実害なかったし

「これで終わりかな? 終わりです」

 僕はiPhoneから顔を上げる。

「なるほど面白い」

すぐ近くからそう言われて横を向くと、グラスを持った魚住さんは腰をかがめてこっちを見ていた。

そのグラスをテーブルに置き、両手を目の前で広げてみせる。まるで水をすくうような格好になる。

「まあ、理由は分かるよね」

「なんの理由です?」

平然と言ってきたので意味が分からず聞き返す。「おいおい」と魚住さんは苦笑するような顔つきになった。

「両手が血まみれに見えた理由だよ。君も経験ない?」

「説明が、つくってことですか!? 幻覚とかじゃなくて」

僕はiPhoneを置き、ソファの上で体をねじって魚住さんの方を向く。

「今の話を元にするとね。ありそうな理由が1個だけ思いつく」

向こうはにやりと僕を見た。

「この人は、夜中に目が覚めて洗面所に行ったんでしょう。だったらやることはひとつじゃない。蛇口をひねって水を出す」

言いながら、つかんで回すジェスチャーをする。

「その瞬間、両手が血まみれに見えた。てことは、その血は蛇口から出てきたんだ」

迷いのない口調で、魚住さんは言い切った。

「そんなの……ああ! あの」

訊き返している途中で唐突に僕はひらめいた。

「赤サビか、水道管の」

「そうそれ。しばらく使ってないと出るやつ」魚住さんもうなずく。

「あれ、でも」

しかし次の瞬間、おかしなことに気付く。

「その夜にいきなり赤水が出ることなんてあります? 水道はずっと使ってるはずでしょう、下宿始めてから」

「それはね、時季が重要」

しかし魚住さんはあくまでも冷静なまま、いつもの笑みを浮かべた顔のまま、僕を見た。

「この人は3月末に入居して、5月のはじめまで普通に生活してた。当然、洗面所も毎日使ってたに決まってるよね。ただし、」

そこでもう一度、さっきと同じ仕草をしてみせた。水道の蛇口をひねる仕草を。

「お湯の方の蛇口だけを、使ってたんだと思う」

僕はまだ、魚住さんの言っている意味が分かっていなかった。「だから」と向こうは念を押すように続ける。

「お湯だけ使って、水の方の蛇口は開いたことがなかったんだよ。でもその夜は寝苦しいほど暑かったから、初めてこの人は水の蛇口をひねった。入居して初めて。そこで、たまってたサビが一気に流れ出た」

「えっ、水道管って……別々になってるんですか? お湯と水で?」

驚いた僕に向かって魚住さんはふらりと人差し指を突き付けてきた。と思ったらそれは、僕の背後にあるシンクを指さしているのだった。

「個々の部屋ごとではね。給湯器を経由してる管と、水がそのまんま流れてくる管がある。少なくともこの部屋はそうかなあ」

「てことは……前の住人が手首切って死んだのは特に関係ない……」

「うん。そりゃ偶然でしょ」

言ってグラスを取り上げ、中身を飲み干した。その後で「ああただし」と、顔を上にそらしたままこっちを見る。

「ただし、もともと事故物件だって予備知識があったからこそ、赤水が血に見えたってのはあると思う」

魚住さんは新しい缶を片手で取り、そのまま手の中でぷしゅっと開けた。

「しかも、不動産屋から聞いた死因と死んだ場所も予想どおりだったもんだから……。仮説が補強されたというか、納得しちゃったんだろうね、この人の中で」

赤サビを血と見間違えるのは、最初なら仕方ないかも知れない。でも、その後もずっと勘違いしたままなんていうのはあり得るだろうか? さっきまで僕はそう思っていた。

しかし魚住さんの説明を聞いて分かった。この男の場合は、全ての「筋が通った」ように感じてしまったんだ。不動産屋の説明を聞いて。

事故物件、洗面所、そして手首。偶然の一致が、誤った仮説をうまい具合に支持してしまった。なのでこの男は、そこで考えるのを止めてしまった。

「何か飲む?」

唐突に声をかけられ、顔を上げる。

「えーとじゃあそのビールを」

「あいよ」

ひょい、とテーブルからさっき開けた缶を取って僕の前に置いた。缶の表面は下半分くらいが水滴で曇っている。水滴が付いているところと付いていないところが、すっぱりと一直線に分かれている。

「なんか面白い怪談ない? この他にも」

缶から自分のグラスに注いでいたら、魚住さんは僕のiPhoneを指さした。

「ええ、めっちゃ載ってますよこのサイト」

僕は再びiPhoneに手を伸ばした。

 

2 タイムスリップなのかなんなのかよく分かんない体験

586 :旧型マーチ(1/2):2009/05/05(火) 15:52:23 ID:jmaKe9001
こないだあった、タイムスリップなのかなんなのかよく分かんない体験。

俺は車で通勤している。
その日もいつものように、朝の通勤途中に交差点で信号待ちしてた。
俺の車が先頭だったんだけど、対向車線の先頭、交差点の斜め向かいに旧型マーチが停まってた。
珍しいなと思って見てたんだけど、はっとした。

子供の頃うちにあった車と同じなんだ。
ブルーメタリックで、今見るとダサい黒のバンパー。
中学のとき、母親が庭木にこすってコーナーポール折っちゃったんだけど、
それを直さないでポールの根元だけ残ってるとこまで全く同じ。
そのときは「懐かしい」程度で、すぐ目をそらしてしまった。

そこの赤信号が長いのは知ってたから、サイドブレーキ引いて窓の外ぼんやり見てた。
街並みとか、隣の車線の車とか。

587 :旧型マーチ(2/2):2009/05/05(火) 15:53:50 ID:jmaKe9001
んで、そろそろ青になりそうだったんで前に向き直った。
そしたら、いないんだよ、あの旧型マーチ。
信号待ちしてる一番前に停まってたんだぜ。見間違いなんて絶対にない。
いたはずの車線にそのとき停まってたのはシルバーのプリウス。(だったと思う)マーチは完全に消えてた。
青に変わって、ハンドル切った瞬間思い出したんだ。ここ、子供のころ車でよく通ってた道だって。

細くしとくと、俺は結婚して家出たけど今住んでるとこも職場も実家と同じ町。
今は母親は隣町の施設に入ってるけど、そうなる前はあのマーチを繰って、
買い物に行ったり俺を塾に送り迎えしたりしてくれてたなあって
朝からしんみりしてしまった。

590 :586:2009/05/05(火) 16:15:20 ID:jmaKe9001
>>587
細く→補足

>>588
そこまでは判別できなかった。ていうかちゃんと見てなかった。
男か女かもわからん。ただ運転席以外に人はいなかったはず。
助手席に子供の頃の俺がいたら面白かったんだけどな。

「うーんこれは」

ずるり、と布がこすれる音が横からした。見ると、魚住さんはソファの背にだらしなく頭をのせていた。ぼんやりした目線を天井へ向けている。細い喉が白く光っている。

「どうしました?」

「……ふたつのことが偶然、うまく重なったんだよ」

唇がもそもそと動く。

「えっ、これもなんか真相があるんですか?」

ていうか、分かっちゃったんですか。もう。

「真相っていうほど大袈裟じゃない」

天井を見上げたまま続ける。

「起きたことを整理してみなよ。昔自宅にあったのと、よく似た車を見かけたこと。交差点で対向車線に停まってた車が、いつの間にか消えたこと。でしょう?
 このふたつは別けて考えないと。関係性があるって思い込んじゃうと、この人みたいな勘違いをする」

そこでようやく理解できた。さっきの事故物件の話と同じだと言いたいんだ。僕は言われたとおり考えてみる。

「じゃあその車が自分ちのに似てたのは、えーと偶然だとして、もうひとつは」

……困った。思いつかない。

「車が、消えちゃうことなんて、あります?」

「この場合ならありうる」

魚住さんは細い指先でソファのクッションを叩く。一定の間隔で、トトン、トトンと。

「てかこの人、わざとなのか無意識なのか知らないけど重要な情報書いてない。この人が停まってたのもマーチがいたのも右折レーンでしょう、右直分離の」

「は? そんなのなんで分かるんです?」

僕は慌ててiPhoneの画面に目を戻す。ロックを解除し、もう一度ブラウザを表示させた。そこに魚住さんの声がとんでくる。

「『隣の車線見てた』って書いてあるよね。てことは2車線以上ある。で、青になった後『ハンドル切った』って」

「……左折かも」

「コーナーポールの根本が見えてるのに?」

「そうそう、この『コーナーポール』ってなんなんですか」

「……あー」

急に低いうなり声みたいなのを出す。のそり、と隣で身を起こした。こちらに向けて指を一本のばし、ゆっくりと上下に動かす。指揮者のように。

「バンパーに付ける棒だよ、見たことない? 棒が自動車の前面に立ってるの」

「ああ! あの、先っぽが光ってるやつですか」

といっても、写真で見たことがあるだけだった。アンテナだと思っていた。

「そうそれ。光ってるかどうかはともかく。
運転席と反対側の角に付けるから、日本車ならえーと……左側か。対向車なら向かって右側になる」

魚住さんは左手の人差し指を顔の横に……つまり僕から見て右側に立てた。じっと見つめてくる。

「折れたコーナーポールが見えるためには、できるだけ『真正面』に近い角度に対向車がいないといけない。そうじゃないとポールの根本なんて見えないでしょう? 車体に隠れて」

顔が近い。

「つまりこのとき、この人も相手も右折レーンにいたんだ。
 だとすると消えた理由も説明がつく。右直分離の直進矢印が光ってる間に、そのマーチは右折して行っちゃったんでしょう、その人が目離してるすきに」

「信号無視……?」

「わざととは限らない。直進だけじゃなく全部青信号だって勘違いしたのかも。よくあるよ」

事もなげにこたえる。「したことあるんですか?」とは聞けなかった。

「じゃあ次の話いこう次の話」

魚住さんはソファの上で座りなおした。

 

3 姑獲鳥

189 :姑獲鳥1/3:03/04/27 23:09
私が住んでいるところはドが付く田舎で、家のまわりには田んぼや野山が広がっています
街灯すらなく、夜は文字通り真っ暗になります

昨日の今くらいの時間だったでしょうか、
窓の外から不意に、赤ん坊の泣き声

「猫だよ!!」

「あの、食い気味で突っ込まないでくれます?」

「次!」

と言って、魚住さんはコップのビールをあおった。

 

4 同窓会の二次会の後

102 :1 ◆k9uF13Koqz:2011/11/13(日) 01:05:04 ID:LkF0p/JDm
>>99-101
サンクス、じゃあ上げてくくわ。ちょっと長文になるけど。

この前の土曜日、高校の同窓会があって久しぶりに帰省した。
俺は他県の大学に進学してそのままそっちで就職したので、同級生たちと会うのは卒業以来だった。
会場は高校のそばの居酒屋。
高校に通ってた当時はそのあたり一面田んぼが広がっていたのが、
今では全部パチンコ屋とかファミレスとかになって、ネオンサインが眩しく輝いていた。
便利なんだろうけど、見慣れてた田んぼが消えちゃったのはやっぱりちょっと寂しかった。
まあその店のひとつで同窓会やったんだから、文句なんて言う資格ないのかもしれんが。

終わって、二次会は適当に行きたい奴だけでってことになった。
そこで、中学~高校まで仲良かった2人に声を掛けられた(以下、A男、B子とする)
A男とB子は高校卒業と同時くらいにおめでた婚して、ずっとこっちに住んでる。

103 :2 ◆k9uF13Koqz:2011/11/13(日) 01:07:10 ID:LkF0p/JDm
今日子供は?って聞いたらB子の実家に預けてるってんで、3人ですぐそばにある二軒目に入って、ひたすら思い出話に花を咲かせた。
A男はおふくろさんに女手ひとつで育てられたんだけど、かなりワイルドなおふくろさんで
俺たち3人を乗せたまま車庫入れするとき、思いっきり木にぶつけて車のポールをへしおったりするような人だった。
「あのときの俺くんびっくりして泣きそうになってたよね」
B子は余計なことまで思い出して酒の肴にされた。

そのおふくろさんが3、4年くらい前に倒れて、今は老人ホーム?みたいなところにいるって聞いたからびっくりした。
最後の方は思い出話から近況に、近況から愚痴になりそうだったので
お開きにするかってA男がやけに明るい声で言った。

104 :3 ◆k9uF13Koqz:2011/11/13(日) 01:08:33 ID:LkF0p/JDm
前置き長かったなすまん。
でも、俺たちの付き合いっていうか、あのときの二次会の心情まで含めて説明しとかないと、
なんていうか、大事なことを取りこぼすような気がするんだ。

二次会が終わって、店の外に出た。
異変に気付いたのはそのとき。
やけに暑いんだよ。
それに体中が熱っぽかった。顔も脂汗っていうのかな、一気にベタベタになった。
酔ってるせいか?なんて最初は思った。

その次に気付いたのは暗さ。あたりが異様に暗い。
一次会終わった時は街灯やネオンサインで人の姿もはっきり見えてたのに、
そのときは、一緒に歩いてるA男とB子の姿さえおぼろげなんだ。
おいおい閉まるの早すぎだろさすが田舎、て思ってた。

暗闇の中、A男とB子の2人は俺の前を黙ったまま進んでいく。
どこへ向かってるんだろう?
ああそうか、B子の実家に子供迎えに行くって言ってたっけ?
そんなことをぼんやり考えながら、俺も無言でふたりの後を歩いていた。

ようやく目が暗闇に慣れてきて、分かった。
俺たちは、一面の田んぼの中を3人だけで歩いていた。
カエルの鳴き声があたりに響き渡っていた。
草いきれのむわっとした匂いが漂ってきた。

105 :4 ◆k9uF13Koqz:2011/11/13(日) 01:10:10 ID:LkF0p/JDm
ありえない。
11月の田んぼでカエルが鳴いてるわけない。
青々とした稲が広がってるわけがない。
ていうか田んぼは全部消えて商業施設になったはずだ。
もう何もかもがおかしかった。

「おい!ヤバくないか」俺はA男の背中に声をかけた。
「気にするな」ぼそっと、A男がこたえた。
「そのうち消える。偶然、波長が合っただけだ」落ち着いた口調で言った。
「俺くん、波長合いやすい体質なんじゃない?」暗闇の中からB子の声が聞こえる。
でもその2人の格好がおかしいんだ。
暗闇に慣れた目に、A男とB子の輪郭が薄っすら見える。
A男はワイシャツを、B子はセーラー服を着ているように見えた。
白いシャツの袖とか、セーラー服の襟やスカートのヒダとか、
それが星の光を受けてぼんやり光ってるんだ。

見間違えるわけがない。
俺たちが高校のころ着てた制服だった。

106 :5(ラスト) ◆k9uF13Koqz:2011/11/13(日) 01:11:22 ID:LkF0p/JDm
ゾッとして黙り込んだところで、猫の鳴き声が聞こえた。
普通のじゃなくて、発情期特有の変な鳴き方。人間みたいな。
そのとき、「ああ・・・」みたいな泣きそうな声をB子が漏らしたのが分かった。
「B子!」A男が急に鋭い声で名前を呼んだ。

その次の瞬間、ほんとうに一瞬で、あたりがパッと明るくなったんだ。
LEDの街灯が白く輝いている。ラーメン屋の看板がチカチカ点滅している。
舗装道路を、車のヘッドライトが走り抜けていく。
目の前にはA男とB子の姿があった。
ダウンジャケットとロングコート。2人とも、同窓会に来てたのと同じ服装だった。

「・・・なんだよ今の」俺は恐る恐るA男に尋ねた。
そう聞くだけで、こいつには質問の意味が理解できるだろうと思った。
でもA男は「気にするなって」とこたえるだけだった。
「ただの幻だ」そうつぶやいた。

「……大丈夫?」

目の前に魚住さんがいた。ソファの上で身を屈め、僕の顔を覗き込んでいる。

「はい、大丈夫です」

そう答えながら、僕の目からは次々と涙がこぼれた。どうしてこんなにも悲しいのか、自分でもわからなかった。

ソファの上でiPhoneを握りしめながら、僕は涙を流し続けた。

 

 

※作中に登場する「ネットで読んだ話」は、全て開発者(山科)による創作です。

初出 2020/05/05 エアコミケ(コミックマーケット98)